400字詰め原稿用紙

4月8日、毎日新聞配信のYahoo!ニュースに「潤一郎>原稿料前借り 大阪毎日新聞部長の泣菫に書簡」が載っています。

作家、谷崎潤一郎が、詩人で大阪毎日新聞(現・毎日新聞)学芸部長の薄田泣菫(すすきだ・きゅうきん)に充てた手紙が見つかったという記事です。

ペンで書かれた200字詰めの原稿用紙には、お礼と原稿用紙1枚に付き原稿料は2円50銭で良い…ということなどが書かれています。

封筒裏には十月廿七日とあり、封筒の受信局の印「大阪中央8・10・28」があります。

しかし、前借りした分の原稿は、9年後の昭和3年12月4日から連載された『蓼喰ふ虫』しか見つかっていないそうです。

この手紙は『倉敷市蔵 薄田泣菫宛書簡集作家篇』(八木書店刊)に収められています。

スケジュールや簡単なメモも、スマートフォンやタブレット端末などで管理する人が多くなり、筆記具を使って紙に書くことが少なくなってきました。

システム手帳が流行った頃は、マス目の入ったシートを使う人もいましたが、現在では文章を書くことを生業としている人も、一部の人を除いては、紙を使わず原稿をメールでやりとりしています。

原稿用紙は基本的に縦書きが多いようです。

しかし最近は、年賀状や手紙も横書きが多くなりました。

新聞紙は現在も縦組みです。

新聞の字詰めに合わせて、以前は、新聞社が原稿用紙を作っていました。

また、作家は、マスを好みの色にしたり、自分の名前を入れた原稿用紙を作っていました。

標準的な原稿用紙には、20字×20行あるいは20字×10行の2種類があります。

200字詰め原稿用紙は「ペラ」と呼ばれていました。現在は脚本を書く場合に使われることが多いようです。

多くの人が見慣れているのは400字詰めの原稿用紙でしょう。

余談ですが、400字詰め原稿用紙の中央の飾りのようなものは「魚尾(ぎょび)」といいます。これは袋綴じになっていた和書の折り目に付けられていた、飾りを模した物です。

原稿用紙は、分量が一目で分かる他、一マスに一文字で余白があるので読みやすく、句読点や平仮名と漢字のバランスが分かるのも利点でした。

作家の手書き原稿が展示されていると、何度も推敲を重ねている跡や、字の癖などを見るのも楽しみの1つでしたが、そうしたことも少なくなっていくのは少し残念な気もします。

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