短い文章と長い文章

Yahooニュースで関心をひいた産経新聞/11月23日(土)配信の「猪瀬氏 徳洲会から5000万円 『1億円』を要請 強制捜査後に返す」という見出し。

猪瀬東京都知事が医療法人「徳洲会」グループから現金5千万円を受けとっていたことが22日に明らかとなったことを伝え、公職選挙法に基づく選挙運動費用収支報告書の虚偽記載にあたる可能性を示唆しています。

この記事は学校の授業で教わる作文の書き方——文章を「起承転結」の4つで構成する方法とは違う方法で書かれています。

記事は約660字ですが、まず初めに「○○があった」と結論を言ってから「一連の流れ」を説明し、さらに一歩踏み込んで「問題点」へと進みます。

新聞記事特有の書き方ではありますが、相手の関心をそらさず、的確に物事を伝える時にも、この方法は適しています。
 
起承転結の書き方ではまず、これから始まる話の前振りの【起】が最初に来ます。

例としてよく用いられるのが江戸時代後期の漢学者、頼山陽がつくったともいわれている
「京都五条の糸屋の娘 姉は18妹は15 諸国諸大名は弓矢で殺す 糸屋の娘は目で殺す」という文章です。

この文章でいうと【起】は「京都五条の糸屋の娘」です。

【承】は、起を受けての説明です。上の文章では「姉は18妹は15」に該当します。

この説明により、京都五条の糸屋に年頃の美しい姉妹がいることがわかりました。

そして、【転】では、場面を一気にひっくり返すようなヤマ場(仕掛け)がきます。

上の文章では「諸国諸大名は弓矢で殺す」にあたります。

美しい姉妹の話をしているのに突然無粋で殺伐とした話が出て来て、話を聞いている方は「おやっ?」と驚きますが、その仕掛けによって「糸屋の娘は目で殺す」という文章の締めくくり【結】を一層、盛り上げているのです。

簡単にいえば、弓矢と同じようにその瞳に射抜かれるほどの美しい姉妹という話なのですが、より効果的に伝わってきます。

「起承転結」は美しい構成で長い文章やスピーチの時には効果的ですが、仕事の報告や企画書、あるいは日常的な会話やブログでは、【転】や【結】までじっくり聞いて(読んで)くれることは稀です。

伝えたい話の時には、【結】が最初で【(転)/起・承】という逆三角形の形が良いようです。

 

 

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